愛宕の森と緑を守る会
サネカズラ
采振木。別名シデザクラ。バラ科ザイフリボク属。樹高5〜10mの落葉樹。花期は4〜5月。枝先に白い花がかたまって咲く姿が采配に見えるところから名が付いたと言われている。
音次郎稲荷神社駐車場の上、山側斜面に生えている。このザイフリボクに似ているアメリカザイフリボクは園芸種で、濃い赤色の実がなり、ジャム等に用いられる。葉が出る前に花だけが咲くので、ザイフリボクと区別できる。
枝先に白い花がかたまって咲く姿が采配に見えるところから名が付いたと言われている。8ミリほどの大きさの黒色の実がなる。
榊。モッコク科サカキ属の常緑小高木。神事に多用される。茎の先端の芽が曲がっているのが特徴。
樒。マツブサ科シキミ属の常緑高木。別名、仏前草、しきび。「抹香の木」とも言われる。有毒で、死亡事故も起きていて、その実は「毒物及び劇物取締法」(同指定令)で劇物に指定されている。果実は、中華料理等で使われる八角 (トウシキミの果実)と良く似ているので要注意。
春に 淡黄色の花が咲き、抹香の香りが強く漂うが、茎、葉、果実にも香りがあり、線香などに用いられる。仏事に欠かせない木であるため寺院に多く見られ、愛宕山では観音密寺本堂脇の奥の方に植えられている。
小小坊。ツツジ科スノキ属の常緑小高木。本州西部〜沖縄の沿海地域に分布する。花期は5〜7月。ドウダンツツジに似た壺形の花が長さ数センチの花序に多数付く。実は5mm ほどの丸さで、黒紫色に熟し、食べると甘酸っぱい。ブルーベリーの仲間。
シャシャンボの幹は灰色だが、樹皮が縦に細かく割れて剥がれ、赤褐色に。
シャシャンボの葉は厚い革質で、表面は光沢がある。葉の裏の主脈には小さな刺がある。
シロダモの若葉は枝の先端部からまとまって伸びる。その色は黄褐色で目立ち、毛に覆われている。
シロダモの葉の裏は白く、こすると緑になり、葉書の代わりになる。
シロダモはアオスジアゲハ幼虫の食樹。 画像は「蝶の図鑑」(www.j-nature.jp/butterfly/)より。
画像は「蝶の図鑑」(www.j-nature.jp/butterfly/)より。
吸い葛。花の蜜を吸うと甘いのでこの名が。英名でもhoneysucleと、同じ。昔は砂糖がわりに使われた。常緑性で、冬も青いのでニントウ(忍冬)という別名も。花は5〜7月に咲き、白 から黄へと色が変化する。そのため、金銀花という名の生薬(抗菌、解熱)として蕾が使われている。アメリカをはじめ、海外ではクズに次いで有害な外来種に。
杉。ヒノキ科スギ属の常緑針葉樹。中生代に登場した古い植物で日本固有種。建築用木材として広く植林されているが、含水率が高く、変形しやすいのが難点。根が深く伸びるので土砂災害防止に役立つ。2〜4月が開花期で、花粉症の原因になっているが、近年、花粉の少ない品種が開発され、普及しつつある。樹皮は外壁や屋根に利用され、葉は線香に用いられる。愛宕山では1カ所のみで植林され、その名残で残っている。
スギとヒノキとは樹肌がそっくりで、幹を見ただけでは区別が難しい。しかし、スギの葉は硬く、棒状で先端が尖っているのに対し、ヒノキの葉は柔らかく、平たくて先端が丸いので、容易に区別できる。
ブナ科シイ属。別名ナガジイ、イタジイ。大きな樹の樹皮は縦の割れ目が発達する。