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「愛宕の森と緑を守る会」設立趣意書
           
 2015年3月25日

 2014年11月、愛宕山南側にある緑地が突然伐採され、ハゼ・ヌルデ、マルバハギ、ヒガンザクラ、ハルリンドウなど、植物の豊かな地が1か月で土山と化しました。
 愛宕山は高さ68mですが、福岡市特別緑地保全地区を中心に樹齢100年を越える照葉樹林、イタチ、タヌキ、イノシシ、 ハンミョウなどの動植物の宝庫でもあります。
 愛宕山は、西公園、南公園とともに市内中心部にわずかに残された自然豊かな地であり、また鷲尾神社などの古い伝統をもつ歴史文化の地でもあります。しかし、緑は年々失われ、かつてあった愛宕山古墳は大型マンション建設によって失われました。
 愛宕山は約21ヘクタールの面積(海抜10m以上の範囲)がありますが、特別緑地保全地域は4.5ヘクタールにすぎません。これからも大型土地開発による自然の喪失は避けられない状況となっています。
 都市に住む子どもたちの近くにあって、自然と歴史文化に親しむことのできる愛宕山は貴重な存在です。愛宕山のこの環境を子々孫々に手渡すことができるよう、これ以上の自然の退行や歴史文化の衰退を抑制することが、私たちに求められています。
 そこで、今回私たちは、愛宕山の自然と歴史文化の保全を目的として、50年、100年先を見据えた「愛宕の森と緑を守る会」の設立を決意しました。多くの方々のご参加・ご協力をお願いする
次第です。


行動計
(1)愛宕山の特別緑地保全地区の拡大計画プランを作成し、自然の保全を行います。
  ・福岡市に保存樹と特別緑地保全地区の拡大を陳情します。
  ・愛宕山の自然の調査を進めます。
  ・愛宕山を地域の子どもや大人の自然教育の場にします。また、自然教室を開催します。
(2)愛宕山の歴史文化の発掘と伝承を行います。
  ・愛宕山の歴史文化の調査を進めます。
  ・愛宕山の歴史文化を地域の子どもや大人が学ぶ取り組みを行います。
(4)愛宕山地域住民による自然災害防止政策などの地域政策の作成の努力をします。
(5)「愛宕山自然林保護基金」を設立し、愛宕山の自然の回復・保全を行います。
 
    
─ 発起人 ─
        美奈川由紀(ジャーナリスト)・山崎喜代子(生物学)
    堤啓次郎(歴史学)・堤泰子(主婦)
石井吉弘(住環境を守る会)
    安武智里(子育て相談)・渡部登(生態学)・藤田尚允(教育学)

©愛宕の森と緑を守る会

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