愛宕の森と緑を守る会
愛宕山で確認されている動物
(系統的な調査の結果ではなく、守る会会員が直接確認し、同定できた種のみを掲載してます)
ほ乳類 : イノシシ(現在不在中)、アナグマ、イタチ、タヌキ、テン、コウベモグラ、ネズミ類、野ウサギ(種名不詳)、野犬類(現在は未確認)、ネコ類
鳥類 : トビ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、ハシボソガラス、キジバト、メジロ、シジュウカラ、ドバト(カワラバト)、エナガ、コゲラ、ジョウビタキ、シロハラ、ソウシチョウ、ヒヨドリ、ビンズイ、ムクドリ、スズメ、ツバメ、ウグイス、ハクセキレイ、イソヒヨドリ
爬虫類 : イシガメ、クサガメ、ミシシッピアカミミガメ(外来種) 、マムシ(以上、現在は未確認)、シマヘビ、アオダイショウ、ニホンカナヘビ、ニホントカゲ
両生類 : ニホンアマガエル
昆虫類 :
セミ類(クマゼミ、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシ)
トンボ類(アキアカネ、オオシオカラトンボ、シオカラトンボ、オニヤンマ、アオイトトンボ)
蝶類(ナミアゲハ、キアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハ、ジャコウアゲハ、アオスジアゲハ、モンキアゲハ、アサギマダラ、イシガケチョウ、アカタテハ、ヒメアカタテハ、コミスジ、キタキチョウ、ツマグロヒョウモン、テングチョウ、キチョウ、モンキチョウ、モンシロチョウ、ツマキチョウ、スジグロチョウ、クロヒカゲ、ゴマダラチョウ、クロセセリ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、ゴイシシジミ、ヤクシマルリシジミ、ルリシジミ、ウラナミシジミ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ、クロマダラソテツシジミ、ミノムシ(オオミノガ幼虫)、スズメガ、シロオビノメイガ、マルモンシロナミシャク、ヒロオビトンボエダシャク、ウスキトンボエダシャク、ホタルガ、チャドクガ)
ハチ類(ニホンミツバチ、セイヨウミツバチ、クマバチ、セグロアシナガバチ、ケブカハナバチ、オオスズメバチ)
ハエ類(ニクバエ、クロバネツリアブ、シオヤアブ、マガリケムシヒキ、アメリカミズアブ)
カゲロウ類(ホシウスバカゲロウ)
カマキリ類(ハラビロカマキリ)
ナナフシ類(エダナナフシ)
バッタ類(ショウリョウバッタ、オンブバッタ、キリギリス、スズムシ、ケラ、カワラバッタ?)
クワガタムシ類(コクワガタ、ヒラタクワガタ、ノコギリクワガタ)
コガネムシ類(カブトムシ、コカブト、カナブン、アオカナブン、アオドウガネ、シロテンハナムグリ、ヒメトラハナムグリ、センチコガネ、セマダラコガネ)
タマムシ類(ヤマトタマムシ)
カミキリムシ類(ヤツメカミキリ、ヨツスジトラカミキリ、カタシロゴマフカミキリ?、キマダラミヤマカミキリ)
コメツキムシ類(ヒゲコメツキ、オオナガコメツキ、クロツヤハダコメツキ)
ハンミョウ類(ナミハンミョウ)
テントウムシ類(ナナホシテントウ、ナミテントウ、オオニジュウヤホシテントウ)
カミキリモドキ類(フタイロカミキリモドキ)
ケシキスイ類(ヨツボシケシキスイ)
ハムシ類(クロウリハムシ、ジンガサハムシ、アカクビナガハムシ、イチモンジハムシ)
カメムシ類(セミ科は上に別記、マルカメムシ、ホシハラビロカメムシ、オオクモヘリカメムシ、クサギカメムシ、クロトビイロサシガメ、アオバハゴロモ、クロスジヒゲナガカメムシ、ヨコヅナサシガメ)
シデムシ類(ヒラタシデムシ、モモブトシデムシ、クロヒラタシデムシ、その他)
ゾウムシ類(オジロアシナガゾウムシ、シロコブゾウムシ、その他)
ゴミムシダマシ類(キマワリ、ユミアシゴミムシダマシ)
ゴミムシ類
クモ類 : ジョロウグモ、セアカゴケグモ
その他 : カタツムリ類、オカダンゴムシ、ムカデ、ヤスデ類、マダニ、ナメクジ、ヤマナメクジ
(画像をクリックすると拡大表示され、説明文全文が見れます)
イノシシ
街中に孤立している愛宕山に、どうやってイノシシが棲みついたのか不思議でなりませんが、10数年前から棲みついた証拠が次々と。本当に最初かどうかは定かではありませんが、最初の「発見」は、愛宕山ハイリビングマンションで裏の崖からの落石があり、その原因を調べたら犯人がイノシシであったと判明したということ。その後、採食跡があったり、目撃したという話があったりで棲息が確認されました。それまでは野犬のグループが愛宕山に棲みついていましたが、イノシシの出現と前後して、いつの間にかいなくなってしまいました。いずれにしろ、イノシシは夜行性なのでなかなか人目につきません。最近では5〜6頭はいるという話もあり、今年(2018年)も餌漁りの姿が地元の方に見届けられていますが、謎の多い存在です。今のところ、イノシシによる人的被害があったという話は聞いていません。2020年夏時点では、どうやら「出張中」。
この特徴的な採食跡が、イノシシ棲息の証明に。
ミミズなどの好物を漁って、あちこち掘り返す。
イノシシは偶蹄類。2本の足跡が特徴的だ。大きさを比較するものが無いので、この写真だけでは判らないが、実物はかなりの大きさで、立派な成獣のもの。
1983年の福岡市動物生息状況調査(福岡動物研究会)の結果。棲息地域は愛宕山から遠く離れているのに、どうやって愛宕山にたどり着いたのだろうか。
サギ類
愛宕山は室見川の河口のすぐ脇に位置し、樹木の緑が深かったためアオサギや白鷺の繁殖地としては格好の環境にありました。愛宕山から東にのびる尾根筋に、かつてはアオサギや白鷺が一大コロニーをつくっていました。2000年頃までの話です。愛宕山を削って都市高が建設され、その上、決定的だったのは棲息地の中心部であった樹木がまるごと伐採されてしまったため、彼らの多くはどこかへと飛び去ってしまいました。今では、貴重な自然の姿が一つ消滅してしまったわけですが、一方で、フン害や鳴き声がうるさいなどで住民から苦情が出されていたのも事実です。彼らに言わせれば、自分たちが先住民であって、後から押し寄せた連中から環境を害していると言われてもというところだが・・・。
種類の異なるサギが集団で巣をつくる。さぎ山ともいう。
春先になると、アオサギの姿が。数は減りましたが営巣の準備が始まります。掛け合いで鳴き声をたてながら、くちばしを盛んにカツカツと打ちならします。雄が木切れを咥えて運び、それを受け取って雌が樹上に巣を造るとのことで、木切れを運ぶ姿がみられました(2016.03.04-06 撮影)。
うるさいような鳴き声の合間に、聞きづらいですが、嘴で音をたてています(最後の20秒間に良く聞こえます)。
数は少なくなりましたが、10数羽、飛び回って樹上におりたちます。
樹にとまる雄のアオサギ。胸と冠の飾り羽根が雄の特徴。まだ相手を募集中?
掛け合いで啼いている。それとともに嘴でカクカク音を立てる。
樹上に巣づくりするアオサギのつがい。何組ものコロニーに。
木切れを運ぶのは雄の役割。それを受け取った雌が巣を造る。
最初はアオサギだけだった愛宕山の営巣地に、4月になると白鷺の姿が。サギ類は生殖・子育ての際に、異なる種が集まって樹上に営巣します。このような営巣コロニーは「サギ山」といわれています。今年の営巣地は、かつてたくさんのサギが営巣していた場所から谷をはさんだ参道の方に移ってきているようです。ということで、参道を歩く際には上から「白い爆弾」が落ちてこないか注意する必要がありそうです。道路が白くなっているところはとりわけ要注意です。(2016.04.15-17 撮影)
ダイサギは白鷺の中で一番大きい。体長90センチ程度で、アオサギよりやや小ぶり。
ダイサギは繁殖期(春〜初夏)になると嘴が黒色、目元は緑色に。この婚姻色がダイサギの特徴。その他の季節には嘴も目元も黄色。ダイサギのもう一つの特徴は口吻が目の下より後ろまで達していること。
雄鳥が巣造り材料の枝を咥えて運び屋に。
この時期には飾り毛がみごと。目元の緑は、みごとな婚姻色。
この写真では定かではありませんが、コサギではないかと思われます。冠毛があること、足の指が黄色であることの2点がコサギの特徴。
5月も中頃に入ると、愛宕山の営巣地はすでに子育ての季節に。雛が小さい頃はカラスに狙われることもあってか、片方の親がじっと巣を守っています。もう一羽は子どものために、食べ物をせっせと運ぶ役。子どもに会うには、ひたすら気を長くしてチャンスを待つしかありません。でも、雛の鳴く声は独特で、注意していると聞き分けることができます。(2016.05.17 撮影)
左下からひょこっと顔を出している小さい雛。
かなり成長した雛が巣から姿を見せました。
親鳥とどんな会話をしているのでしょうかね。
もうすでに飛ぶ練習?でも羽根はまだまだ揃っていないので、まだ我慢。
©愛宕の森と緑を守る会
カラスによって狙われ、捕食されてしまった仔サギ