愛宕の森と緑を守る会
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放生池(神池)
福岡市の明治通り、室見川脇の愛宕交差点のすぐ西側に鷲尾愛宕神社へ向かう女坂があり、その入口の角に「タートルパーク」という名が付いた小さな有料駐車場があります。実はこの駐車場の場所は、かつて小さな池があったところです。この池にはたくさんのカメが住んでいて、放生池あるいは神池、ごうづ池と言われていました。池の真ん中に島があってカメの甲羅干しで賑わい、池の周りは寄進によって造られた石の柵で囲われていました。この神聖な鷲尾愛宕神社の池が、何らかの事情があったのか、あるいは経済優先だったのか、潰されてしまった理由は定かではありませんが、今では昔のままの石の柵と駐車場名だけが名残を留めているに過ぎません。たくさんいたカメの、その後の運命がどうなったのか知りたいものです。道の向かいにあった白龍神社の小さな祠も無くなっています。
「放生池」は本来は無益な殺生を禁じる仏教の思想(殺生戒)にもとづいて、捕らえた生き物を放すために用いられた池なのですが、神仏習合の歴史の中で、神社においても「神池」という神聖な場所として位置づけられるようになったものです。
画像をクリックすると拡大表示され、説明文があります。
かつて放生池があった場所で現在は有料駐車場「タートルパーク」に。明治通り、愛宕下の女坂入口の角地。
放生池(神池)の広さはちょうど現在の有料駐車場のスペースと同じ。
駐車場の周りに、かつての池の囲いの石柵がそのまま残っています。石には寄進者の名前が彫られています。
愛宕神社が作成した小冊子「愛宕神社物語」に掲載されている神池の写真です。
池には島があり、いつもカメが甲羅干しをしていました。
池の中には、イシガメ、クサガメ、ミドリガメがたくさん放たれていました。
カメがどうなったのか判りません。殺生を避けて大切にされていたのだろうから、ちゃんと放たれたと思うのですが。