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鷲尾愛宕神社 火まつり

愛宕の森と緑を守る会

 鷲尾愛宕神社の火まつり(大柴燈護摩供=だいさいとうごまく・火渡り神事)は毎年12月5日に執り行われます。火まつりは元々は修験道の流れをくむ仏教の儀式ですが、明治時代以前は神仏混淆が当たり前。愛宕山がその昔、修験道の場でもあったこともあるのでしょう、鷲尾愛宕神社に引き継がれています。
 4(+1)色の紙垂(しで)を垂らした注連縄(しめなわ:前垂れと言う)を竹を用いて方形に張り巡らして結界(けっかい)を作り、その中央に木組みと桧の枝で築かれた護摩壇がしつらえられてありました。紙垂の色は、陰陽五行説に基づき「青(この祭りでは緑)・赤・黄・白・黒(この祭りでは紫)」が「東・南・中央・西・北」の方位(あるいは、宇宙の森羅万象を表す五元素である「木・火・土・金・水」)を表しているとのことで、この火祭りでも緑赤白紫の4色の紙垂がそれぞれの方角に垂らされ(なぜか東の紙垂1カ所のみ金色の紙垂)、中央の護摩壇は黄色の紙垂の前垂れで囲われています。神聖な領域である結界の中に人々が立ち入ることを禁止して火まつりが始まりました。英彦山から来た6名の修験者が現れ、修験道の作法で護摩を焚き、その燃えさかる炎と煙の中に願い事を書いた護摩木を皆で放り込み、願い事の成就を祈りました。その後、火勢が衰えた護摩壇をならして道を作り、火渡りの神事に移ります。熱い炭の上を修験者を先頭に一般の参加者が裸足になって渡っていきます。インターナショナルスクールの生徒たちもこの火渡りにこわごわ挑戦していました。道の両脇はまだ燃えていて、足の裏が火傷しないか心配ですが、そこはちゃんと配慮されているようです。でも、運の悪い(良い?)人はかなり熱かったようです。

 2017年のこの日は、寒波が襲った日で風も強く、火まつりの会場も陽が当たったり、みぞれが突然降ってきたりで大変でしたが、護摩壇の炎が寒さを忘れさせてくれました。
 
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©愛宕の森と緑を守る会

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