
愛宕の森と緑を守る会
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ホットニュース 3
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愛宕サクラプロジェクトがスタート! 育苗会を開催
( 2019.07.16 )
サクラシンポジウム
講師の猪上氏
標本の解説

サクラの育種の取り込みに先立って、6月8日に開催された「愛宕サクラシンポジウム」。日本人にとってのサクラの歴史、および、ツクシヤマザクラ種についての認識を深めることを目的とした企画です。

シンポジストの一人は、元福岡県森林林業技術センター専門研究員の猪上信義氏です。ツクシヤマザクラについての詳しい解説をおこなって頂きました。もう一名のシンポジストの堤啓次郎氏にはサクラをめぐる歴史の話をお願いしました。

ツクシヤマザクラの標本を見ながら、その特徴やヤマザクラとの区別法などの解説を聴きます。
愛宕山には、1918年(大正7年)、360本の「吉野桜」(染井吉野)が寄贈されたと記された石碑が残っています。当時から、愛宕山は市内の桜の名所のひとつとして、開花時期には多くの人が訪れていました。今日も桜の名所とされてはいますが、サクラの樹は桜坂(観音密寺前の参道)や愛宕山観光道路(北側の自動車道)を中心に、全山で160本程度が残っているに過ぎません。それも、常緑高木樹の成長によって日照が妨げられ、多くが枯死寸前の厳しい状態にあります。また、愛宕山にはヤマザクラの亜種で、この地域固有のツクシヤマザクラという在来種も辛うじて生き残っていますが、どれも枯れつつある状況にあります。
このような状況の下、愛宕の森と緑を守る会は、市民の手によって愛宕山のサクラを増やし復活させること、それも固有種を用いて愛宕山を「ツクシヤマザクラの里」となることを目指す「愛宕サクラプロジェクト」を立ち上げることにしました。その第一弾として、先ずはサクラのこと、ツクシヤマザクラのことを良く知り、学ぶことを目的として、6月8日、「愛宕サクラシンポジウム」を開催しました(左の画像)。
また、7月7日には、ツクシヤマザクラの苗木を育てるための挿し木づくりに取り組みました(下の画像)。挿し木作業の指導には、樹木医でもある、福岡造園の甲斐洋一氏があたってくれ、そのノウハウを詳しく教えて貰いました。
苗木を植樹できる大きさまでの苗木に育てるには、2年半から3年半かかります。この日の取り組みでは200本を超える挿し木をして、それを参加者が手分けをして持ち帰り、気の長い育苗作業に取り組むことになります。しかし、挿し木が枯れること無く無事に発根する割合は、挿し木の専門業者では8〜9割、植木屋さんだと良くて5割ほど、経験の無い素人となると、せいぜい1〜2割で大成功だとのことです。でも、先ずはスタートということで、その第一歩となった取り組みでした。
ツクシヤマザクラの苗木はソメイヨシノなどとは異なり、市販されるような種ではありません。挿し木の元となる小枝は、自生しているツクシヤマザクラから伸びている、まだ木化していない1年目の枝を採取してきたものを用いました。しかし、ヤマザクラとその亜種とされるツクシヤマザクラとの区別は、その中間種もあるなど、専門家でも意外と難しいために、挿し木は採取した樹ごとに区別し、個々の挿し木がどこに生えていた樹から採ったものかが判るよう、きちんと管理することにしました。
(画像をクリックすると拡大し、説明文が表示されます)








愛宕の森の中を散策しました ( 2019.05.28 )


探索路MAP 集合前のひととき
探索会のスナップ
探索路の風景










愛宕の森と緑を守る会では今、愛宕の森を楽しめる企画「愛宕の森探索路」の開設に取り組んでいるところです。このたび、その企画の一環として、5月25日の土曜日に探索路予定コースでの探索会を開催しました。今回の取り組みでは、探索路の予定コースのうちの森の中を巡る部分(地図中のE~G)を皆で実際に歩いてみて、今後どういった探索路にしたら良いかをさぐるという狙いもありました。また、森の中を歩きながら出会う植物についての解説も聞ける企画でした。
当日は天気も良く、朝から記録的な気温でしたが、森の中に入ると暑さは何処かに消えてしまう清々しさでした。コースはまだ整備前で足場がかなり悪いところもあったのですが、街中にありながら深い緑に包まれ、肌で木々に触れることができたと、参加者に好評でした。
探索路の整備はこれから本格的に進める予定ですが、今回散策した森の中のコースの大部分は、かつては道として使われていた所で、場所によってはその名残である石段が半ば埋もれて残されています。整備にあたっては、そのような「遺構」の新たな「発掘」ができないか期待している所です。
(画像をクリックすると拡大し、
説明文が表示されます)
盗らないで下さい! 撮ってください ( 2019.05.05 )

心無い人に折られてしまいました。

残念なことですが、フデリンドウが折られて、捨てられていました。フデリンドウは可憐で綺麗な花をこの季節に咲かせますが、愛宕山ではこの数年で急速に減少し、絶滅寸前の危機的状態にあります。特に今年は昨年の3分の1の本数も確認出来ない状況でした。ところが、そのうちの何本かが盗り去られ、取るのに失敗したのか、1本が無残にもうち捨てられていました。このような心無い行為は絶対に許せる事ではありません。愛宕山の草花は、市民の皆が愛でるために咲いているもので、特定の人の私物でも、ましてや金儲けのために抜き去ってよいものではありません。このような行為が2度と起こらないことを願って已みません。
散策ガイドのパンフレットが完成しました ( 2019.04.05 )

パンフレット「愛宕山の散策ガイド」の表紙です。
愛宕の森と緑を守る会作成のパンフレット「愛宕山の散策ガイド」が完成しました。12ページの冊子で、散策マップ、季節の植物を主とした自然、愛宕山の歴史と文化、寺社の紹介などが記されています。
近々、区役所や公民館などの公共の場所で入手できるようにする予定です。愛宕山を散策する際の一助になると思います。
ツクシヤマザクラが今、満開です ( 2019.04.05 )

愛宕神社の南、ロープウェイ山上駅跡のある小山に登り、山上の広場に達した場所(クスノキの隣り)にあるサクラがツクシヤマザクラです。

明治通りに面した碇整形外科(男坂の西)の脇の坂を上がり、ライオンズマンション愛宕と宅地造成工事中との間の道を少し上がると見ることが出来ます。

花は白く、葉も同時に出ます。
ツクシヤマザクラ(筑紫山桜)が今、満開です。鑑賞されたい方は、お早めに。咲いている場所は画像の説明文中に記してありますので、画像をクリックしてください。
ツクシヤマザクラはこの地域に固有のサクラで、ヤマザクラの亜種と考えられています。花はソメイヨシノより白く、赤みがかった葉も同時に出ます。枝先が太めなことも特徴とされています。現在、愛宕山には10数本が確認されていますが、何れも常緑樹に囲まれて十分な日光を受けることが出来ず、樹勢が衰えて厳しい状況にあります。愛宕の森と緑を守る会では、このツクシヤマザクラの復活を目指し、愛宕山をツクシヤマザクラの里にするプロジェクトを準備しています。
(後記:その後の専門家の暫定的な同定では、上の画像の樹は「ヤマザクラ」ではないかとの事でした。)
愛宕山はもう春です ( 2019.02.27 )








春一番が吹いた後、めまぐるしく天気が変化するこの頃ですが、今年の愛宕山は例年より早く草木の芽吹き、開花が早いようです。愛宕山の北斜面、愛宕山観光道路の途中にあるカワヅザクラは既に満開となり、女坂の途中から遠望できる菜の花(シロガラシ)も、造成工事で昨年ほどの華やかさはなくなってしまいましたが、すでに黄色の絨毯となっています。ホトケノザも既に咲き始めています。林の中では、ヤブツバキの花やマンリョウの赤い実がまだまだ赤さを誇っていますが、既にアオサギが集まってきて樹上で独特の鳴き声を上げ、営巣の準備に入りつつあります。天気の良い日に愛宕山に足を延ばしてみませんか。
カワヅザクラが開花しました ( 2019.02.08 )

厳しい寒さがまだまだ続く日々ですが、愛宕山には春の足音が着実に近づいてきています。野草も芽吹きはじめ、あちこちで緑が広がりつつありますが、早春を一番に知らせるカワヅザクラが開花しました。満開になるにはまだちょっと日にちが掛かりそうですが、この「春の知らせ」を見に行ってみませんか。場所は、愛宕山の北斜面、愛宕山観光道路沿いです。
またまた貴重な緑が消滅してしまいました ( 2019.01.29 )

明治通りから眺めた樹木伐採領域(赤丸で囲った範囲)。数本の古木を含む、緑が深く繁った区域でした。戦前には左手前の建物(碇整形外科)の場所にロープウェイ発着駅があって、伐採区域の左部分を通り山上に向かってゴンドラが上下していました。

数本の大樹を含め、敷地内の廃屋の手前部分の樹木がすべて切り倒されてしまいました。廃屋取り壊し後に、背後の樹木も切り倒されるものと思われます。

角地にあった、この桜の古木は、福岡市の保存樹基準を十分に超える大きさで、毎年の春には見事な開花で皆を喜ばせていた樹でした。

伐採された敷地(青丸)は急傾斜地崩壊危険区域にあたるとして、赤色の範囲が土砂災害特別警戒区域、黄色の範囲が土砂災害警戒区域であると県知事が指定しています。建築にあたっては強い規制があります。
明治通りから愛宕山を眺めたとき、深い緑に覆われている山が一番近くに見えていた場所(左の画像の赤丸の区域)で、桜の古木を含む樹木が昨年の暮に皆伐され、消滅してしまいました。ここには以前から廃屋が朽ちて崩れかけたまま建っていましたが、昨年の秋に、敷地が売却されて新たな建築物が建てられるという話が伝わってきました。愛宕の森と緑を守る会では、この敷地に元々住まわれていた方が樹木を大切にしていたことを知っていたこともあり、また、この敷地が急傾斜地で、土砂災害特別警戒区域に指定されている"危険な"場所であることもあり、新たな建築にあたっては、急な切り土工事をすることのないよう、また、樹木の伐採を極力避けて、むしろ愛宕山の緑を出来るだけ活かした建築物とするよう申し入れ、話し合いの場も持ったのですが、結果として皆伐される事態となってしまいました。守る会では以前から、特別緑地保全地区に接しているこの土地を福岡市が買い取り、特別緑地保全地区に含めるように福岡市に働きかけていたのですが、色よい返事も無いまま今回のような事態に至り、愛宕山の森と緑の縮小がまた一段進行することとなってしまい、誠に残念でなりません。
アブラギクが今、満開 !! 見ごろです ( 2018.11.30 )




アブラギクは晩秋から冬にかけて黄色に咲く姿が(西日本の)どこでも見ることのできた、里山の代表的なキク科の植物ですが、今や街中で見かけることはありません。このアブラギクを見ることができる愛宕山でも、道路脇の草刈りなどの影響もあって、激減していました。愛宕の森と緑を守る会では、これを何とか復活させようと、育苗・移植などの取り組みをおこなってきました。
今、愛宕山の北斜面、愛宕山観光道路の登り口(住宅展示場の裏手)の最初のヘアピンカーブ付近で、満開のアブラギクを見ることができます。まだまだ小規模で、「鑑賞」という言葉を使うには程遠いのですが、見応えは十分です。この機会に、是非、見に行かれることを推奨します。花が咲いている斜面は夏の豪雨の際にその一部が崩落し、今はブルーシートで覆われていて見苦しいのですが、そこに植わっていたアブラギクが消失してしまったのは何とも残念なことです。やがては、この斜面が一面の黄色で覆われるようになることを期待しています。
アブラギクは、かつて油に浸けて傷薬として用いられていたために、その名が付けられていたのですが、島寒菊あるいは浜寒菊とも言われている植物です。牧野植物図鑑では、その分布が「島」や「浜」に限られていないことを理由に、古くから言われていた「アブラギク(油菊)」という和名を採用しています。

また樹木が伐採(90本皆伐)されてしまいました ( 2018.10.21 )

樹木伐採個所を愛宕神社入口前のびんつけ屋から眺めた画像。急傾斜地の樹木が皆伐されている。

樹木が皆伐された場所を崖の上から崖下に向かって撮影。

樹木皆伐個所から崖の上に向かって撮影。この2本の切り株は、保存樹木に指定しうる大きさの樹を切ったもの。

伐採された樹木が積み上げられている場所のうちの一個所の画像です。

土砂災害警戒特別区域(赤)および土砂災害警戒区域(黄)の範囲と樹木皆伐個所(矢印)

春になると一面に菜の花が咲き乱れる場所で、新たに石榴坂ファーム事業という名称の「工場」建設が行われようとしています。樹木が皆伐された場所の東隣りの斜面です。

事業予定地では「工場」建設のための整地工事が既に行われていました。

現在、この事業を巡って、地元住民と事業者との間で話し合いが行われています。
お伝えするのが大幅に遅れてしまいましたが、残念な出来事です。8月末に特別緑地保全のすぐ外側で、数本の大木を含む樹木90本が皆伐されてしまいました。樹木が伐採された場所は地図の赤矢印に示した急傾斜地です。伐採した理由は斜面の木が台風で下の住宅に倒れる可能性があったからというものですが、はたして「皆伐」する必要があったのか、大いに疑問が残ります。この場所はもともと土砂災害警戒特別区域(および土砂災害警戒区域)に指定されている危険個所です。樹木が危ないからそれを切るといった単なる対症療法的な対応ではなく、樹木の皆伐による保水力の低下や裸地になったための表層への影響など、総合的な視点からの防災処置を考えなければならないはずです。今後の安全面からの見直しと対応も必要と思われます。
また、特別緑地保全地区の直ぐ外側の貴重な樹木林であっただけに、伐採は防災上必要と思われる樹だけに留めるべきで、皆伐する必要性はどこにも認められません。
この樹木伐採とは別個のことですが、樹木が皆伐された場所の東側にあたる斜面で、新たに「石榴坂ファーム事業」という工場の建設が進められています(下の2枚の画像)。災害時のトイレの開発と水耕栽培を行う事業とのことです。その敷地は春になると菜の花が一面に咲き乱れていた場所です(地図の右の画像)。現状の地形を変更しないで工場の建設を行うとのことで(地形を変更する開発は自治体の審査・許可対象になります)、既に整地工事が行わています。現在、地元住民と事業者との話し合いがなされているとのことですが、守る会としては、愛宕山の緑と環境が守られるよう、今後対応していきたいと考えています。
竹林整備の効果絶大! 愛宕神社境内での花火見物 (2018.08.04)

愛宕神社境内は、ちょっと遠くからになりますが、大濠公園の花火を楽しめることができます。玉屋ぁ〜、鍵屋ぁ〜。

花火は2個所から打ち上げられているようです。

はびこっていた竹林を伐採した結果、今年、愛宕神社境内から花火を楽しめる範囲は倍増しました。あと数本の竹を伐採すれば、境内の端に1メートルほど残っている死角はなくなります。

愛宕神社境内は大濠公園花火大会の見物人であふれていました。その人数は300人をはるかに超えていました。

大山祇神社跡公園の展望台からも大濠公園の花火鑑賞ができます。

愛宕神社の上空に、今、大接近して明るく見えている火星が。少々ぶれてしまってはいますが、大山祇神社 跡公園の展望台から写すことができました。

愛宕神社境内のすぐ下でマダケが伸び放題に広がり、境内からの市中心部への視界は遮られていました。

守る会は、竹林を伐採・整理することによって多様性のある里山森を復活させることを目指し、1〜3月に竹林整備作業に取り組みました。
愛宕神社境内は百道浜で開催される花火大会の絶好の観覧スポットですが、大濠公園で行われる花火大会を楽しめる場所でもあります。大濠公園からは少々距離があるために迫力は望めませんが、綺麗な打ち上げ花火は充分に楽しめます。そのため、今年8月1日に開催された花火大会には、300人をはるかに超える人が愛宕神社境内に押し寄せ、境内は人であふれていました。
しかし、この境内からの大濠公園方面への視界は、ここ何年間、はびこったマダケによって大部分が遮られ、「大濠公園花火大会」を楽しめる状態ではありませんでした。守る会は里山森の復活を目指して、竹林の伐採・整備に取り組むことを決め、先ずは1〜3月に、愛宕神社境内下に広がって視界を遮っているマダケの伐採を行いました。これによって、神社境内から大濠公園方面への視界は大幅に改善され、皆が花火大会を見物できる状況になりました。
この間の豪雨により、愛宕山で崖崩れが発生! (2018.07.09)
この間の豪雨により、愛宕山で崖崩れが発生! (2018.07.09)

土石の崩落は、愛宕山観光道路の最初のヘアピンカーブのところで発生した。幅は20数メートルほどに及んだが、崩落土砂・落石は防止ネットによって留められ、道路は無事だった。

崩落した部分は、斜面の表層部分だけであったが、結構な大きさの岩も同時に落下している。斜面の表面には落石防止・斜面保護のためのネットが張られていたが、強度不足で役には立たなかった。

崩落した土石は、右手の落石防止ネットで留められて、次(右側)の画像で示されている側溝を完全にふさいで積み上がっている。

土石の崩落がなかった個所(元の状態)は、道路側の土石崩落防止ネットと斜面の間に排水用の側溝が設置されている。

工事で成形された斜面の表面には土石落下防止用のネットが張られていたが、そのネットを固定していた金属製の杭ごと、ごっそりと斜面の土石が落下していた。表層の下面まで雨水がしみ込み、また、表層が水を含んで重くなった状態を支えるには不十分だったのであろう。

落石防止ネットで止められた崩落土砂・落石。高さは1.5mにもなるだろうか。ネットで留められて、道路への影響はなかった。
この間の集中豪雨で、愛宕山でも崖崩れが発生しました。愛宕山の北側斜面、愛宕山観光道路の最初のヘアピンカーブのところで、20数メートル程の幅で道路の上側にあたる急斜面が崩落しました。幸い、崩落土砂・落石は昨年に実施された崖崩れ防止工事によって作られていた防止ネットで留められ、道路への影響はありませんでした。愛宕山は、ほぼ全域が急傾斜地崩壊危険区域とされ、今回の崖崩れも土砂災害特別警戒区域に指定されていた個所でした。土石の崩落は工事によって樹木を皆伐して成形した斜面の表層が、その表面に張った崩落防止ネットごとごっそりと崩れたもので、大量の雨水で崩落に至った原因、メカニズムは単純では
この間の集中豪雨で、愛宕山でも崖崩れが発生しました。愛宕山の北側斜面、愛宕山観光道路の最初のヘアピンカーブのところで、20数メートル程の幅で道路の上側にあたる急斜面が崩落しました。幸い、崩落土砂・落石は昨年に実施された崖崩れ防止工事によって作られていた防止ネットで留められ、道路への影響はありませんでした。愛宕山は、ほぼ全域が急傾斜地崩壊危険区域とされ、今回の崖崩れも土砂災害特別警戒区域に指定されていた個所でした。土石の崩落は工事によって樹木を皆伐して成形した斜面の表層が、その表面に張った崩落防止ネットごとごっそりと崩れたもので、大量の雨水で崩落に至った原因、メカニズムは単純では
なさそうで、工事による影響も含め、その解明は専門家の調査を待つしかなさそうです。
なお、集中豪雨によって愛宕山全体がどうであったか、他にも何らかの影響があったかどうかについて調べたわけではありませんので、全貌については未確認です。
仔ダヌキがお目見え (2018.07.09)


ちょっと薄暗くなりかけの夕方、食事処「よひら」の近くに仔ダヌキがひょっこり姿を現しました。人が近づこうとしても、急いで逃げていくことはありません。普通は親と一緒のはずなのに、迷子にでもなったのでしょうか。痩せていて皮膚病(ダニによる疥癬)にかかり、ちょっと心配です。
愛宕山では時折見かけられているようですが、多くは真夜中。甘味処「岩井屋」の脇には良く現れるとのことです。地域ネコの餌も横取りするとか。
写真を写すことが出来ましたので、紹介します。
珍しいキノコが生えていました - アカダマキヌガサタケ (2018.06.24)

赤玉衣笠茸。スッポンタケ科 スッポンタケ属。梅雨時(あるいは秋)に竹林(まれに広葉樹林)に出現する。はじめ(幼菌)は鶏卵のような形で出現し、成熟すると先端が裂けて成長。托が伸びたところで網目レース状のスカート(菌網)が伸びて、その後、自己消化して胞子を含んだ粘液が笠を覆う。

伸長速度がきわめて速く、1分で1-4mmに達する。キノコは通常、風で胞子を分散させるが、このキノコは粘液の臭いでナメクジやシデムシ、ショウジョウバエ、陸棲貝類などの小動物をおびき寄せて胞子を広げる。

柄(茎)は中空で、スポンジ状になっている。弱くてほとんどのアカダマキヌガサタケが中程で折れ、柄の構造が良くわかる。

アカダマキヌガサタケの幼菌。近縁種に「キノコの女王」と言われるキヌガサタケがあるが、アカダマキヌガサタケは、卵形時の色が白色に対して赤褐色であること、粘液が悪臭ではなく果実の匂いにやや近い臭いであることなどでキヌガサタケと異なる。この他にウスキキヌガサタケ、マクキヌガサタケが近縁種。
竹林を伐採した場所で珍しいキノコを見つけました。白い網目レース状のスカートを履いたキノコで、アカダマキヌガサタケ(赤玉衣笠茸)という種です。スッポンタケ科スッポンタケ属。梅雨時(あるいは秋)に竹林(まれに広葉樹林)に出現するキノコです。はじめ(幼菌)は赤褐色の鶏卵のような形をしています。その後先端が裂けて成長した後、スカート(菌網)が伸びて優雅な姿に。成熟すると胞子を含んだ粘液を出して異臭を放ち、小バエ等をおびき寄せ、胞子を運ばせるという変わったキノコです。生えている場所に近づくと果実の匂いにも似た異臭が漂ってきます。
「キノコの女王」と言われているキヌガサタケの仲間ですが、「キヌガサタケ(竹荪)」は中華料理で4大食用キノコ「四珍」のトップにあげらている高級食材です。アカダマキヌガサタケ(红托竹荪)もそれに含まれています。
筑前琵琶が奏でる「神話の世界」にふれてみませんか (2018.06.19)
愛宕山の小さな神社、愛宕音次郎稲
荷神社の夏祭大祭が7月15日(日曜、
10:30-12:00)に開催されます。今年
は神事がとり行われた後に、神楽舞と
筑前琵琶の奉納が企画されています。
神楽舞は花柳流名取の花柳観恵美さんによる「三番叟」が舞われるとのことですが、今回新たに筑前琵琶の演奏「神話:須佐之男命(スサノオノミコト)」が嶺青流筑前琵琶保存会師範、琵琶浄瑠璃奏者の尾方蝶嘉(ちょうか)さんによって奏でられることになりました。この機会に音次郎稲荷の大祭に参加してみてはいかがでしょう。社殿の屋根を貫いている大銀杏は「幹を抱くと”気(樹)”を貰えるパワースポット」だとの言い伝えもあるとの事。これも試してみます?
筑前琵琶の歴史は1200年前の盲僧 琵琶にさかのぼるとのことで、西鉄平尾駅に近い成就院に筑前琵琶が 描かれた発祥地記念碑が建てられています。明治中期に再興された筑 前琵琶は昭和初期にかけて一世を風靡し、その後、今日に至っていま す。ちなみに、奏者の尾方さんは西南学院大学法学部出身で、13歳か ら筑前琵琶をはじめ、現在は福岡県で誕生した人形浄瑠璃座「筑前艶 恋座」の琵琶浄瑠璃奏者をつとめながら、全国で活躍されている方で す。下記サイトで演奏を聴くことができます。
なお、この日は、鷲尾愛宕神社で「ほおずき祭り」が催されます。
筑前艶恋座旗揚げ公演(筑前琵琶による人形浄瑠璃)「安達ケ原」
https://www.youtube.com/watch?v=cbGcyc9z1Co (前半、25:22、演奏は11:40〜)
https://www.youtube.com/watch?v=pjCZDlgWoAQ (後半、16:10)
ご本人のサイトは、以下の通り。
ブログ:https://ameblo.jp/sunsun-moon-star/
フェイスブック:https://ja-jp.facebook.com/cyouka.ogata

