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愛宕の森と緑を守る会

観音密寺(観音寺)

 愛宕神社の裏参道、通称桜坂の途中にある。九州八十八カ所85番札所。本尊は愛宕権現勝軍地蔵大菩薩。観音寺は元々は鷲尾社の奥の院であった。愛宕山が鷲尾山と呼ばれていた時代、鷲尾神社の別当坊として955年(天暦9年)に東林寺が建てられ、その後、黒田藩祖の忠之によって愛宕権現が建立され、その別当坊として圓満寺が創建された。この寺の本地仏として愛宕勝軍地蔵尊が奉納された。黒田家のお家騒動後、その功で愛宕社が本殿、鷲尾社が脇殿とされ、東林寺も圓満寺に合併された。1901年(明治34年)に至って圓満寺は廃寺となり、その際、愛宕勝軍地蔵尊は東林寺跡にあった観音堂に移された。この観音堂が鷲尾山観音密寺の前身である。
 1987年(昭和62年)の本堂の火災で諸仏が消失・破損したが、その際、本尊は永久秘仏として箱に納められ台座にしまわれた。甲冑を着て乗馬姿で本堂に安置されている本尊は新たに造られたもの。本堂脇のイチョウには火事の際の焦げ跡が残っている。
 八十八カ所霊場は明治の初めに住持していた慈忍という名の尼僧により造られ、その名残の石仏群が山側に並んでいる。また、伴仲スミヨ(故人)という篤志家が近辺に散在していた石仏をあつめて納めたといわれるものも多く並んでいる。境内のソメイヨシノは見事。
 
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